バーを始めた理由その2〜常識の向こうに方法はあるか?〜

11月に入りバーも本格オープン。
そろそろ、バーを始めた理由の続きを書こうと思います。
バーを始めた理由というより、バーを始め、それをブログで発信しようと思った理由と言ったほうが正確でしょうか。ブログのタイトル下の説明文には、これは「生活実験」でもありますと書いていますが、バーの収益に加え、このブログが本にでもなってお金になってくれないと、もはや私の人生お釈迦ですわよっていう崖っぷち。普通に就職するったって、テレビの仕事しかしたことの無い資格も無い50女に実家の住宅ローンも払えるほどの給料払う会社があるとも思えないし、それなら一か八かやってみっかって感じの決断なのであります。実験というとかっこいいですが、実際には賭けですかね。

3年前に乳がんが再発、田舎の実家のローンを抱えるフリーランスのアラフィフおひとりさまで、貯金も無い。がん再発が分かった時には、一時目の前真っ暗闇。再発したら完治はないと言われますから…。目の前に開いた地獄の釜の蓋をどうにかこうにか押さえつけ、常識なんてくそくらえと自分を信じてやってきて、なんとか今のこの自分があります。それだけに、もう堅気の生き方はできねえと思ったとしても、許しておくれでないかえ…ってな感じです。

週刊誌の表紙や新書のタイトルには、「がん再発で下流転落」とか、「女子の貧困」とか、「ローン地獄」とか、私のような境遇の人の凄惨な末路が太字で踊る。中には貯金4000万円あったのに、がんの治療のために下流に転落したリタイア男性もいるらしい。いくら命が大事とはいえ、4000万もの大金ががん治療で湯水のように消え、貧困に転落して治療もままならなくなり失意の中で…それって本末転倒でしょ!

そんなんだったら貯金も無くて、ローンもあって、がん再発の私なんか即死ですよ。

もう不幸になるっきゃないでしょと世間の常識がおいでおいでする。けれど、死ぬわけにはいかないのです。不幸になるわけにもいかない。実家のローンを払ってるくらいですから、私にはまだ両親もいる。一人っ子の私が死んだら親は路頭に迷います。

なぜがん保険に入ってなかったの?
なぜ、フリーになどなったの?
なぜ、貯金がないの?
世間の常識からすれば、私のやってきたことは全くの無防備。ただの準備不足のキリギリスです。けれど、そこに自分なりに理由はある(言い訳かもしれませんが)。もちろん反省点もたくさんあります。でもここで反省ばかりしていたら、やっぱりもう死ぬしかないと思ってしまいそうだから、とりあえずは自分なりの「言い訳」の方を優先して、まずは生き延びたいと思いました。

多分、方法はある。常識の向こうに方法はある。

なにやら言葉にすると志高い雰囲気醸してしまいますが、まあ、ドロップアウトの言い訳でもあります。でも、生き延びられればそれでいい。ちょっとは人に迷惑かけるかもしれないけど、出世払いというか、サバイバルできたらお礼します!ってことで許してねと勝手に独り言をつぶやきながら、この3年を生きて来ました。

そんなわけで、がん再発宣告から3年。
最初の1~2年ほどは、経済的に無理の無い範囲で、副作用なく健やかに生き延びられる方法というのを徹底的に模索し、なんとかそれが功を奏してずっと普通の生活が送れてきました。しかし一年前に急に仕事が無くなり、油断していた…と思ったけれど、それはもう、再発がんのサバイバルを経験してしまった後でもあり、その時には既に「嫌なことはやらない」「我慢はしない」というメンタリティが芽生えてしまっていたのです(このへんのがんサバイバルについてはあらためて書きます)。けれど、自分のやりたい仕事の企画は通らないまま、やることなすことお金には繋がらない…。まま今に至ってしまうわけです。

というわけで、まだ話は続きますが、今日は一旦この辺で。
次は私がやってきたテレビのお仕事の話を交えつつ

連休中、3日4日はバー火鉢やってます!
18時から22時まで。よかったら来て下さい!

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