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「皆既月食ナイト」今夜の月も綺麗だね〜

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昨夜の皆既月食は実に不思議な体験でした。 隣町珈琲の火鉢バー「皆既月食ナイト」ではお客さんと一緒に観測しましたが、最初期待していた以上に、みんな月に魅了され、寒いのに何度も外に出て空を見上げました。足を止めて空を見上げている通行人もちらほら。 皆既月食ならこれまでに何度か見たことあるはずなのだけれど、皆既の状態の月があんなに物体として存在感があることに初めて気づき、驚きました。 私たちは普段、月という存在を「光」として捉えています。しかし、それは太陽の光を反射しているだけで、実際に宇宙空間に浮かんでいるのは茶色い岩石の塊。光が当たらなければ、そういう「物」としての素の姿があらわになる。女優さんの顔のシワを飛ばすライトの光を消すのと似てますかね(笑)。 光らないものが夜空にあることがこんなに衝撃的だとは今まで気がつきませんでした。 光を当てない物としての月の姿は、球体だということがよりはっきりとわかりました。陰影があって立体的。地球の影に完全に隠れる皆既のときはブラッドムーンといわれる赤い月ですが、実際には赤というより土色で、まるで茶色いボールが空に浮かんでいるようでした。 「光」として認識している月は、球体というよりは二次元的な円形という認識で、空に浮かんでいるというよりは、重さのない紙の月が空というスクリーンに張り付いている感じです。しかし、「物体」として認識した途端に、重力で落ちてこないのが変な感じがしてきます。もちろん、宇宙空間にあるから重力など関係ないのですが、目の前に見えているので落ちてきそうに感じてしまうのですね。 よくある太陽系の図に描かれた火星とか木星にも似た皆既月食の月。恒星じゃない自ら光らない星(惑星や衛星)って、肉眼で見るとこんな感じなんですねえ。暗い夜空(宇宙空間)に光を発することなくじっと浮かんでいるってこういうことなんですねえ・・・。 なんだか生々しい月の姿を垣間見たような、なにか見ちゃいけないものを見ているような・・・。なのにどうしても惹きつけられてじっと見つめてしまう。しかも、それ(皆既)が見られるのはたった1時間と17分。 あんなに輝いていた月が実はこんなに沈んだ顔も持っていたと知ることは、他人の知られざる一面を垣間見るようで、ちょっとドキドキしました。 皆既